介護職の睡眠障害、交代勤務睡眠障害とは?

介護職に多く見られる交代勤務睡眠障害とは、睡眠時間帯が不規則に変化することで睡眠だけでなく心身共に障害が出てくる症状を指します。わかりやすいのはやはり夜勤後、身体はとても疲れているのに朝から寝ようと思ってもなかなか寝付けず、寝ても何度も途中覚醒してしまうなどの症状です。この症状が続くと勤務中も眠気は残り、疲れは取れず集中力が続かないなど業務への支障も出てくることがあります。
原因は、夜勤によるホルモンバランスの乱れや深部体温の変調によるものです。

人間の体には全身に体内時計が仕組まれていて、その総司令部が脳にあります。この総司令部は、日中は体を活発に動かすような指令を、夜はゆっくり休みなさい、という指令を出します。この時、眠りを誘因するメラトニンの分泌や深部体温を調節してくれるのですが、大切なのはこれに自分の睡眠時間を合わせること。脳は休息の司令を全身へ出していて身体は休む準備ができているのに、夜間に働いていると生体リズムが次々に乱れはじめ、睡眠障害を引き起こすことになるのです。

実に怖いのは、睡眠障害や体内リズムが乱れることで他の病気になる可能性が高くなること。割と早期に現れるのが胃炎や下痢などの消化器症状、または自律神経の乱れによる動悸や倦怠感、月経不順や抑うつを訴える人もいます。さらに長い期間になってくると、高血圧や糖尿病、がんのリスクも高くなることがわかってきています。

対策として、仮眠を夜勤直前ではなく夕方前に取ったり、夜勤中の仮眠を30分程度に抑えることで、少しでも体内時計の乱れを減らすことができるでしょう。その他の対処法を知りたい人は、こちらのサイト(http://xn--u9jy72gg4gozc8w3celav31jiws.com)も参考にしてみてはいかがでしょう。